Serenita

感情の消化。

【世界一周】#17 大好きな人たちに会いに行く旅 〜アルバ編〜

今回の記事の大枠(大文字部分)

羽田→シンガポール→ロンドン→ブリュッセルアムステルダムブリュッセル→ロンドン→バルセロナマドリードパナマアルバキュラソー→アルバ→パナマ→ヒューストン→ダラス・フォートワース→ロサンゼルス→成田

 

アルバ2日目(続き)。今回はアルバの観光地について書いていきます。

 

ティーブンとの出会い

空港でタクシーを拾い、アルバのダウンタウンに向かう。さて、早速アルバの観光地について書き出したいところなのだが、この時の運転手がアルバ生活をより楽しくさせてくれたので是非紹介させてほしい。(飛ばしてください。)

 

50代くらいの彼は黒人と先住民などのミックスで、名前をティーヴンと言った。パピアメント語以外は苦手で、英語は訛りが強く、スペイン語はほぼ話せない。アルバは「マルチリンガルおばけ」しかいないと思っていたけれど、意外と教育レベルや成育環境によるらしい。

 

ティーヴン:「君たちはどこから来たの?」

ママ&ドーナおばさん:「パナマ〜★★★」

ティーヴン:「そこのチャイニーズガールも?」

私:「アイムジャパニーズ〜」

 

チャイニーズじゃないし。と思いながら苦笑いで返答すると、「チャイニーズガール、笑顔ステキ〜」と、なんとなく全然嬉しくない一言。その後も何かと私が笑うたびに「チャイニーズガール笑顔じゃん〜〜」といじってきたのでめんどくさい。

 

ティーヴンはアルバで生まれ育ったが、コロンビアに長いこと住んでいたらしい。スペイン語はほぼできないが。ママさんがスティーブンの電話番号を聞き、私たちは島のメインエリアでおろしてもらった。

 

フラミンゴビーチ

アルバのダウンタウン首都オラニエスタッド。お昼を過ぎた太陽がジリジリと照らしつける。

 

道の右側には高級リゾートホテルやカジノが並び、左側にはエメラルドグリーンの海がキラキラと輝いている。アーケード商店街があると何でも吉祥寺に例える私だけど、この町並みは…鎌倉?(え。)

首都オラニエスタッド。

ところで「アルバ」とインスタなどで検索すると、決まってビーチにフラミンゴがいる写真がたくさん出てくる。そのせいで私はフラミンゴとのツーショを楽しみにしていた。ところが、ビーチにフラミンゴがいる図が撮れるのは課金者のみという資本主義な楽園。

 

そのビーチがあるのはルネッサンスダウンタウンにある高級ホテル&カジノ、Renaissance Hotelルネッサンスホテル)の目の前の島。島にはこのホテルの宿泊者のみ無料で行くことができる。ルネッサンスホテルの宿泊料は1番安い部屋で1泊300ドル(約40500円)。

 

www.marriott.com

 

そんな金ないからフラミンゴは諦めですって方に朗報。宿泊者じゃなくても、ワンデーパスを125ドル(約16000円)で買えば行くことができる。

 

もちろん私は課金しなかった。300ドルの部屋に泊まることを躊躇する人が、フラミンゴに125ドルの課金するか?と思ったが、2023年分のワンデーパスはすでに売り切れたらしい。

 

※ちなみにこのフラミンゴは野生ではない。「野生のフラミンゴ×ビーチ」を求めるならABC諸島のB、ボネール島へ。ボネールはフラミンゴの生息地として知られており、人よりもフラミンゴが多い島と言われている。

この辺にフラミンゴ島がある(?)

アルバ土産

ホテルやカジノを通り過ぎるとハイブランドの店が並ぶエリア。日本で言うなら銀座。

ハイブラエリア。暗くて閉まっているように見えるけど、アルバでは日差しを遮るためにプライバシーガラスを使用しているお店が多い。

さらにまっすぐ進むと、ローカルなお土産屋さんのエリアに出る。このお土産屋さんはわりと良心的な値段で、店員もザ、スローライフな感じ(どんな)。アルバに来たら絶対行くべき。私はTシャツとキャップのセット(12ドル)と、砂が入った小瓶(4ドル)、マグネット(4ドル)を買った。もっと欲しい雑貨はあったけれど、現金をほぼ持っていなくて諦め。

 

ここでも異文化の壁を感じた事件が起きた。ドーナおばさんとママさんがとにかく爆買い案件。「いとこの〇〇ちゃんにはこれで、姪っ子の××ちゃんにはこれで…」

 

本当に永遠に、永遠に(2回目)、お土産を買っていた。

 

待ちくたびれた私は、1人で歩いてビーチを見たり、もはや店の前の段差に座って日光浴に勤しんだ。家族を大切にしてるんだな、というのはすごくよく分かる。でもとことん気が済むまで時間を使うところがもはや一周回ってすごい。時刻は14時。私はとっても空腹。つまり不機嫌。

右側がお土産屋さん

1時間ほど待って、両手に袋をさげた2人がようやく店から出てきた。さらにまっすぐ歩く。右側にパステルカラーのコロニアルな建物がある。ショッピングモールらしい。

色がどう考えても可愛すぎる

近くのレストランに入ったのだが、混雑で「30分後に戻ってきて」と言われ、私たちは街を走る路面電車に乗った。このダウンタウンを一周する路面電車は無料で、かなりマイペースに運行している。後ろに乗っていたおじさんの帽子が飛ばされると、止まってくれるくらい。

これが無料の路面電車

戻ってくるとレストランは空いていた。そこで私は安定のパスタを注文。これが本当に美味しかった。24ドルくらいしたので、美味しくないわけがないけど。それとドリンクに「piña colada(ピーニャ・コラーダ)」と呼ばれるものを頼んだ。「piña」はスペイン語でパイナップルなので、美味しいを確信してたけど、実際はパイナップル果汁とココナッツミルクにラム酒を混ぜたカクテルだった。お酒が強すぎて昼間っから結構酔った。まあいっか。楽園はスローライフ

ママさんとドーナおばさんはパナマでも食べられそうなプレートを頼んでいた。

昼食だけで30ドル越えのこの国やべえな、と思ったり。

 

灯台

続いてバスターミナルからバスに乗り、スティーヴンに教えてもらった灯台を目指す。灯台は英語で「Lighthouse」、スペイン語では「El faro」。人生への登場回数は結構多いはずなのに、習うようで習わない単語だなと思った。(ママさんとスティーブンの会話に「Lighthouse」が沢山出てきた時、最初何の話か全然分からなかった。)

 

バスについて詳しくはまた次で書くが、灯台方面は途中有名なビーチやホテル街を通るため、20分に1本出ており観光客が多く利用する。

 

30分くらい乗っただろうか。てっきり灯台の目の前まで連れて行ってくれるのかと思ったが、下ろされた場所は灯台が遠くにポツンと見える位置。ここから歩くと聞いた時意識が飛びかけた。

流石に遠すぎやて。

一応コンクリートで舗装されている道をひたすら歩く。辺りは乾いた砂漠地帯で緩やかな上り坂。アルバは砂漠の島とも言われている。人の背丈を優に越したサボテンが生え、ガサガサと音がすると思うとトカゲやイグアナの小さいやつがいる。こういうのをまとめて「reptile(爬虫類)」と呼ぶ。日本語では「あ、爬虫類!」とは言わないが、英語では言う。そして時々バギーの欧米人集団とすれ違う。

この荒野。どうしよう。

40分近く歩き続けてようやく灯台に到着。日はだいぶ傾いていた。灯台の中は螺旋階段で上まで登ることができ、確かクローズが17時だったか。灯台の管理者のお姉さんにいくらか払い、私たちは急いで登った。降りるときに数えたが、全部で117段。まあ若ければそれなりに簡単に登ることができる。足が悪いママさんとドーナおばさんを置いて一足お先に上にたどり着いた。

すごい。。。

眼下のカリブ海がどこまでも美しく、陸地は荒野が広がる島全体を眺めると、自分がとっても小さい存在に感じた。そしてついに世界の果てまで来てしまったような、そんな気がした。世界の果てかどうかの基準は人それぞれだけど、私的には、この島で私が事故に遭って死んでも、日本でニュースにならないだろうなあって。そんな基準。(笑)

 

ただそんな感慨深い気持ちを一掃する暴風。風を直に受けるとまともに立っていられない。まあまあ高さもあるので、飛ばされそうで恐怖。ドーナおばさんとママさんが登りきったところで私は下ることにした。「何段あるか数えてね!」とママさんに言われたので、日本語で数えながら。

 

くだりきったところで管理者のお姉さんに何段だったか聞かれ、117と答えると見事正解だった。なんか嬉しい。そして灯台の前で2人を待っていた。

 

BTW〜ナンパ事件〜

Btwすぎる話だが、この時灯台の前にいた白人の青年と目が合い、「Hi」と挨拶をした。特に深い意味はなく、ラテンアメリカでは目が合ったら大抵笑顔で声をかけるのが普通だと思ったので、そうしただけ。でもこれが彼に深い意味を与えたのかなんなのか知らないけど、ドーナおばさんとママさんがくだってきたタイミングで「君と写真を撮りたい」と言われた。最初は突然スペイン語で声をかけられたことに驚き、理解できなかったので、少し遅れて「えっ。YO(私)?!」と聞き返してしまった。彼はコロンビア人だった。そしてしっかり電話番号を聞かれるというクラシックなナンパにあった。

 

まあそれでそのあと彼に別れを告げ、私たちはまた同じ道を歩いて戻ることに。戻りながらママさんが一言。

 

「あなたって、コロンビア人に好かれるわよねえ。」

 

え。(苦笑×500)

ママさんとドーナおばさん。

再会

さあ、帰ろう。日が落ちるまでに帰れるか心配。バス停まで40分の道のりを下っていると、なんとスティーブンが通りかかったという奇跡。私たちは何の迷いもなく彼に乗せてもらう。助かった〜。こんなことあるんだなあ。旅先での出会いって、温かくて儚い。「チャイニーズガール笑顔じゃん〜!」とまたいじられた。

やっぱり世界の果てだ、これは。

 

惜しくも日没

私たちはエアビーまで乗せてもらい、その後昨日のビーチに向かった。まだ夕日が残っていたので、サンセットが見たい私はママさんとドーナおばさんを置いて猛ダッシュ

 

しかし2キロの道のりである。途中道が分からなくなり、近くにいたお姉さんにビーチの方向を尋ねた。すると「車に乗って!送って行くわ。」と言ってくれた。アルバ人は優しい。車に乗ったら後ろをついてきているママさんたちが心配すると思ったので、丁寧に断り、言われた方向に走った。本気で。でもビーチについた時、もうすでに夕日は2ミリくらいしか残っていなかった。

 

悔しい〜〜〜。これじゃ昨日と同じ図だ〜〜〜。

 

ビーチに座って夕日が沈んだばかりの海を眺めた。隣に砂遊びをしていた観光客の男の子がいた。笑顔で手を振ると、照れ臭そうにする彼が可愛かった。色々あるけど旅って最高〜〜〜と思えたり。

大好きだよ、ママさん。

あたりが真っ暗になる頃ママさんとドーナおばさんも到着。私たちはビーチ沿いにあった運動器具で若干運動をして帰った。帰りにスーパー・フェンウェイでアルバのビールを買った。エアビーの外にあるテラスでビールを飲みながら星を眺めた。星は綺麗だったけど、すっごく蚊に刺された。

アルバのビール。マンゴー味。やっぱりビールはまだ苦手。

また悲鳴をあげながらシャワーを浴び、ママさんが「寒くない!!!」と扉の外で叫んでいた。

 

ああ楽しい。楽しすぎてどうしよう。

イグアナが有名な島なのは分かるけど流石にでかすぎて怖いて(笑)

アルバで買う必要もないかな〜というブランド店