Serenita

感情の消化。

【世界一周】#21 大好きな人たちに会いに行く旅 〜アルバ&キュラソー編〜

今回の記事の大枠(大文字部分)

羽田→シンガポール→ロンドン→ブリュッセルアムステルダムブリュッセル→ロンドン→バルセロナマドリードパナマアルバ→キュラソー→アルバ→パナマ→ヒューストン→ダラス・フォートワース→ロサンゼルス→成田

 

アルバ4日目後編

 

アルバ出国

ディビディビのカウンターでチェックインをする。アルバの空港はいくつかのパートに分かれて建物があるため、チェックインをしたら一度建物を出て隣の建物で出国審査を受ける。出国に大した審査はなく、これまた世界一ゆとりのある(ひまそうな)仕事だった。

 

その後の荷物検査は大行列。これは個人的な感覚だが、私的にアルバの空港は若干差別的だと思う。出発ターミナルが2つあり、1つは私が今日まで何度も来ている建物「Non-USA」ターミナル。そしてもう1つが「USA」ターミナル。つまりアルバの空港は、アメリカ人(もしくはアメリカ経由の人々)とそれ以外でターミナルが異なる。

 

「第1世界の人たちと、それ以外=ファストパスと、それ以外」という式を勝手に成り立たせてしまうのは私の問題。アメリカからの観光客がほとんどのため、人数が多いということを考えれば別に差別でもなんでもないのだと思う。その「USA」ターミナルを使う人々と、それ以外が交わるのが、この荷物検査所。おかげで大混雑。

 

そこを通り抜けるとゲートがあり、キュラソー行きの前にはすでに数人の客が待っていた。無事に到着しますように以外の思考回路が停止している私(笑)

ゲートAが普通の国際線。ゲートBはキュラソーやボネール線。

搭乗時間はボーディングパスに印刷されているが、あってないようなもん。飛行機の出発時間30分前に(ふらっと現れた)職員がゲートを開け、乗客をバスに乗せて行く。このバスは、キュラソーからアルバに今到着した人々が乗っているので、ちょうど入れ違いになる形。

 

ディビディビフライト

どんな小さい飛行機かと覚悟はしていたが、実際は想像の1/5。ほぼプライベートジェットのような大きさで、乗客は10人もいなかった。(この時点で恐怖120%。)数段しかない階段を登りながらチケットで席を確認したら、まさかの「Seat: Free」。自由席の飛行機は初めてすぎる。客室乗務員もいない。もちろん機内サービスもなし。

このサイズ。

この飛行機は天井が低いので屈んで進む。ほぼ身動きは取れない。15人くらいは乗れる機体だったため、空席があり、私とママさんは2人席を1人で使った。通路を挟んで隣の1人席にはヘッドホンをしてスマホをしている青年が座った。慣れている様子だったので現地の人だと思う。

 

パイロット(操縦士と副操縦士)は普通の飛行機と同じく2人だが、コックピットが客席から丸見え。出発の前にギリギリ聞こえないアナウンスがあり、滑走路へと移動。パイロットが天井に着いているレバーを2人で引き始め、「こんなおもちゃみたいな仕組みで飛ぶのか?」と不安になるが、飛行機はちゃんとスピードをあげる。普通の飛行機は滑走距離がかなり長く、浮くときも頑張って(?)浮いている感じがするが、このミニ飛行機は滑走時間が本当に短く、頑張って浮くというよりも、軽すぎてふわっと浮いてしまうような感覚で飛べる。一瞬で高度を上げてゆく感じ、一周まわって怖くないかもしれない。

機内。思い出してみるとこの金髪のお姉さんめちゃくちゃビビリで悲鳴やばかったし、一番前のカップルは飛行中永遠にキスしてた🔞

何度も書くように、この辺りの貿易風は常に東から西へと吹いている。飛行機は向かい風で揚力を得やすいため、アルバの空港の滑走路はもちろん西から東に向かって離着陸が行われる。キュラソーはアルバから見て東に位置するため、離陸後は旋回する必要もなく、ただ真っ直ぐ飛ぶだけ。

 

飛行機が小さい分、風の影響を受けやすく、気流によっては数メートル落下する感覚を味わう。その度に乗客が悲鳴をあげ、飛行機が安定すると笑いが起きる機内は、さすがラテンアメリカという感じがした。もはやディズニーのアトラクション(タワテラ)。私たち以外の乗客はほとんどが観光客のカップルで、ビビったり笑ったり情緒不安定。逆サイドに座るドーナおばさんも恐怖で顔が引きつっていたので、何度か2人でアイコンタクトを取り合った。さて、そんな中衝撃だったのは、もちろんうちのママさん。この揺れの中爆睡。あの人、人生何周目??^ ^

心配性ガチ勢の私。

たった30分のフライトが2時間くらいに感じた。こんな大海原で、こんな世界の果てで、こんな小さい飛行機が墜落しても絶対助けは来ない。搭乗名簿もちゃんと管理してるのか怪しいし、日本人が乗っていたなんていう噂が日本に届くのは1週間後かもしれない。日本政府が把握したところで、こんな最果ての島まで捜索隊は来ないし。だからお願い死にたくないから無事に着いて。

 

ようやくキュラソーが見えてくる。海岸がターコイズブルーというか、なにブルーというか、「地球の青」というか、とにかく綺麗すぎた。

加工とか一切なしです。

Google Mapを見るのが好きで、指一本で世界中の旅気分を味わっていたが、カリブ海には人工色?と思うほど美しい色の海がたくさんあった。上空から見てこんなに綺麗な色のことはないだろうと、まともに信じていなかったが本当にあの色をしていた。空の上から。えぐいえぐいと思いつつ脳内の大部分は「早く降ろして」^ ^

キュラソー全体(これも加工なし)

ゆっくりと降下してゆく。離陸の時飛びやすく感じた分、着陸時は浮いてしまうのかなかなか地面に着かない。でももう救助される確率が高まったので安心だ。着陸すると拍手が起きる。「ちゃんと着いてしまった、」

 

ウェルカムトゥーキュラソー

バスで空港に入り、入国審査を受ける。キュラソーも入国にはオンラインの事前登録が必要だが、アルバの時の反省を活かして終わらせておいた私たち。すぐにレンタカー屋に向かう。アルバの時の反省を活かしてこちらもすでに予約済みだ。

 

予約していた割に手続きにかなり時間を取った。私はお金がないのでATM探し。空港のお姉さんにATMの場所を聞くと、「あっちの方だけど…分かりにくいから一緒に行くわ。」と言ってついて来てくれた。どこから来たのか聞かれて「ジャパン」と言うと本気で驚かれた。なんかキュラソーの人優しい気がする。

 

キュラソーの通貨である「なんちゃらギルダー」はいらないので、ドルが欲しいのだが、ATMが言うことを聞かない。諦めて現金なしで生活しよ〜っ。

 

さて、ママさんの車の運転がある意味で神っている話はどこかでしただろうか…。うちのママさんはパナマで高速道路だろうとどこだろうと、160km /hくらいで爆走する。それでいて罰金はあるが(流石に)、交通事故にはあったことがないから運転が上手いということにしてる。

 

ところがママさんは肝心の運転免許をパナマに置いて来たらしく、運転はドーナおばさんが任された。(私も日本の運転免許証を取り出したが、2人から静かに断られた^ ^)(私の運転を怖がるのは世界共通案件なのナニ?^ ^)

※ちなみにキュラソーやアルバで日本人(アルファベットを使用しない国の人)が運転する場合、国際免許は不要だが、オフィシャルに免許を翻訳した書類が必要らしい。パナマスペイン語のため、自国の免許があれば運転することができる。

 

ホテルは島の反対側にあるため、空港から1時間ほどのドライブ。ナビなし、ネットなしで頼れるのはレンタカー屋でもらった紙の地図…と言いたいところだが、そんなものよりも頼れるのは陽キャおばけのラテンアメリカ人。車の窓をせこせこと開け、通行人に次から次へと質問。なんて効率の良いこと(感心)。

キュラソードライブ

ドライブ中、中国人のお店であろう看板をいくつか見つけた。こんな世界の果てまで進出している中国人て…。ここに日本人が住んでいたら、辺鄙な場所に住む日本人を訪ねる某番組で取り上げられるだろうな〜。しかも調査員は絶対最初オランダに飛ばされて、「キュラソー?それはカリブ海の島だよ?」と言われるオチまで予測しちゃう。(分かる人には分かる話。)(よく友達に「いつか出演するっしょ。」と言われていたけど、出演する前にコロナであの番組自体見なくなったなあ。)

とかなんとか言ってるけど結局爆睡してた人。

宿泊施設に着いたのは夜6時半。キュラソーではリゾートホテルに泊まる。外観で分かる、良き良きなクオリティ。1つの建物ではなく、コテージのような小さな家がいくつもあり、そのうちの1部屋を貸し切れるようなタイプのホテルをなんて言うんだっけ、と思い調べたら、「villa」、日本語でも「ヴィラ」と言うらしい。全くピンと来なかったのでそういうタイプのホテルでした、ということで。

つまりこういうこと。

鍵をもらってコテージの前にレンタカーを泊める。1つのコテージに4部屋付いており、私たちは2階の部屋だった。アナログな鍵をさしてガチャガチャするが全然開かない。「フロントの人、鍵間違えたよね。」「絶対間違えたわこれ」となった私たちは、なぜか隣の部屋に鍵をさしてガチャガチャ。すると中から黒人のお姉さんが出てきた。「何してるのよあなたたち?!」と若干おこ。

 

考えてみると自分の部屋の鍵が何者かに勝手に開けられそうになったら恐怖なわけで(苦笑)事情を説明すると安心したお姉さん。鍵のさし方を教えてくれた(案外スッと開いたので、さっきまでの苦労はなんだったのかとこちらもびっくり)。聞けばお姉さんはキュラソー生まれキュラソー育ちのオランダ住み。今はバケーションでキュラソーに「帰省」しているらしい。「キュラソーには仕事がないから。それよりあなたたちが今日から私のお隣さんね。よろしく。」と。ドラマのような展開はないが(勝手にエミリーインパリスな世界線を妄想した私)、キュラソー生まれでオランダ住みは興味深い。

 

この後近くのスーパーに行ったが、その話とキュラソー紹介は次の記事に書こうと思う。

キュラソーで借りた車。日本はナンバーにJAPANって入れないけど、南北アメリカのナンバーには国名が絶対入っている。(多分)

これが例のボーディングパス。デザインは可愛い。自由席は衝撃。