今回の記事の大枠(大文字部分)
羽田→シンガポール→ロンドン→ブリュッセル→アムステルダム→ブリュッセル→ロンドン→バルセロナ→マドリード→パナマ→アルバ→キュラソー→アルバ→パナマ→ヒューストン→ダラス・フォートワース→ロサンゼルス→成田
キュラソーに着いた夜の続きから。
キュラソーのスーパー
私たちの宿泊しているホテルは、そこまで大きくはないが欧米っぽい(近代的な)スーパーが隣接していたため、そこに買い出しに行く。「Van den Tweel」という名のスーパーは、アルバの愛想の悪い「スーパーフェンウェイ」とは違い、バーコードのスキャンができるし、ベルトコンベアで商品が流れていく。その近代感に島っぽさがなくて残念だったり。
パンやオレンジジュースなどを購入してホテルに戻った。ママさんとドーナおばさんは、キュラソーのビールにすごい度数のお酒(興味なくてなんだったか記憶にない笑)を買い、ホテルで飲み会が始まる。2人ともすごい酔って大変だった(汗)ママさんが酔っているところをあまり見たことがなかったのだが、酔うと人に絡むめんどくっさいタイプだった…(苦笑)
地球の裏側で聞こえた日本語
ママさんがふとテレビをつけた。ママさんはテレビが大好き。ラテンアメリカでは毎日24時間、何かしらの映画を流しているチャンネルがあり、それをパナマでも見ている。
その時、日本語が聞こえた。まさかね。こんな世界の果てで日本語が聞こえるわけがない。「空耳日本語」だと思った。でもちゃんと聞こえてくる。えっ。まさか、まさか、邦画?
と言いたいところだが、邦画ではなく「Bullet Train(2022)」。ブラッドピッドが主演で話題になった、新幹線が舞台の作品だった。一部日本語だが基本的には英語。たまたま日本語の部分が聞こえただけだった。それでも地球の裏で聞く日本語は少しだけ私をホームシックにさせた。
スペインでベスフレとバイバイしてから、日本語を一言も発していない。インスタは日本語でキャプションを書くし、Yahoo!ニュースを読むし、日本語に触れない生活をしているわけではない。ただ日本語を聞いたり、話したりしていないだけなのだが、変な感じがしてしまう。(これについてはそのうちまた書く。)
…そんな話はどうでも良くて、そういえば、なぜかキュラソーのホテルのテレビは白黒だった。一瞬その映画が白黒なのかと思ったが、そんなことはなかった。カラーがない世界に慣れるのに時間がかかった。
キュラソー問題
キュラソーのホテルはお湯が使えたので私は感動である(拍手喝采)。久しぶりに文明に触れ、これだけで私のQOLは爆上がり。さすがブッキングドットコムで星7.5のホテル。
さて。るんるんでシャワーから上がり、ドライヤーで髪を乾かそうと電圧を調べたが、ろくな情報が出てこない。110Vという情報もあれば、220Vという話もあり、「まあアルバと一緒やろ」とテキトー女発動。アルバが110Vで使えていたため、110Vにして使用した瞬間、
火が出た。
ワラワラワラ
髪の毛に引火していたら大騒動だったと思う。昨日刺さったサンゴの小枝よりやばい。怖かった。…今後ドライヤーの電圧は一生テキトーに設定しません!!!分からない時は大きい電圧で使ってみて、威力が弱かったり音がいつもと違えば小さい方に変えれば良い話。皆様もお気を付けください…。
テレビが白黒で、電圧に関する情報が混在(実際にバラバラなのだと思う)している以外にも、思い返せばキュラソーは電気系に関して問題だらけだった。
まず、Wi-Fiが非常に弱い件。私たちのホテルに限らず、空港もWi-Fiが弱く、インスタで他人の投稿を見たりすることができなかった。まあ、Wi-Fiが弱いおかげでママさんとドーナおばさんの恒例、「パナマの知り合いと長電話」が短縮された(喜)
また、電源プラグのタイプが混在している。電源プラグ(コンセントの形)は国の中で統一されていると普通考えるが、調べてみると、キュラソーのように統一されていない国も世界にはあるらしい。キュラソーでは私が見ただけで3タイプ使われていたため、全ての形に変形できるマルチなやつを持っていった方が良い。空港では様々なタイプの電源プラグがあったが、私たちのホテルは1タイプしかなく、それがヨーロッパと同じBタイプだった。世界一周中の私は偶然変換プラグを持ち合わせていたが、ママさんたちは持っていなかったため大変だった。
キュラソーの電気屋に行ったら、Aタイプの掃除機、Bタイプの掃除機などコンセントのタイプ別に家電が売られているのだろうか…。ただただ不便でしかない。
取り急ぎ、キュラソーに来て数時間で分かったこの国の現状である。
キュラソーとは
さて、せっかくなのでキュラソーについて紹介しようと思う。
キュラソー。アルバと同じくオランダ領でABC諸島の「C」を構成する。
首都はウィレムスタット。面積は444㎢で種子島とほぼ同じくらい。人口は15万人で面積が大きい分人口もアルバより多い。言語はアルバと同じで、通貨はアンティルギルダーという話だが、実際はアルバのフロリンが使われており(謎)、アルバと同じくドルでの支払いも可能。
大航海時代以降、ヨーロッパ人は新大陸へ航海するようになったが、当時はビタミンC不足で壊血病になり、航海中に亡くなる人も多かった。しかし、キュラソーに寄ると、ビタミンCを含む果実を食べることで病気が治ったため、スペイン人が「治癒の島」という意味の「Isla de la Curación」と呼んだことからキュラソーと名付けられたとされている。(英語でも「治す」は「Cure」)
私はオランダ語を知らないので、オランダ語の発音が「キュラソー」に近いのかよく知らないが、英語では「Curacao」、スペイン語では「Curazao」と書き、両者とも「クラサオ」と読む。(とはいえ、私は永遠に「キュラソー」と発音していたが、ママさんは理解してくれたので、文脈があれば「キュラソー」で通じる。)
本当のスペルは「Curaçao」で、フランス語に使う「ç(セディーユ)」が使われる。(ニョロっとしたのがないと、カ行の音になってしまう。)昔はスペイン語にもセディーユがあったため、その名残だと思うが、現在この文字を使うのはフランス語以外にポルトガル語とカタルーニャ語だけらしい。
キュラソーはこの日1時間ほどドライブした印象として、アルバよりも活気がないことが分かった。観光客も少なく、島自体が大きいため、荒野の部分も多い。全体的にアルバのような華やかさや、先進的な感じはなく、田舎…というか、寂れた街という感じだった。
隣の部屋のお姉さんが言っていたことを思い出す。
「キュラソーには仕事がない。」
調べてみるとキュラソーの失業率は13%にも上る。これはラテンアメリカで最も高い値の1つ。
しかし名前的にはアルバよりもキュラソーの方が有名だと思う。その理由の1つが、野球のバレンティン選手がキュラソー出身ということ。こんな地球の裏側からはるばる日本に来てプレイしていたのね…。
それから、お酒の産地として知られている。キュラソー酒はラム酒にキュラソー産のオレンジを用いたリキュールである。お酒は別にそこまで興味ないが、コナンが好きで、黒の組織のコードネームにお酒の名前を使用しているので、それで知っている。(確か、キュラソーは数年前の映画に出てきたっきり、死んでしまったのだと記憶している。)
この次の日にキュラソーの中心地を観光したため、次のブログで詳しく書こうと思う。
書きながら…
この調子だと6月中に書き切ることができない気がしている…(泣)学校は休みだが、毎日やることだらけ。そんな日々に思う。この、旅行している時に戻りたいと。遠くに行きたい。現実逃避したい。本当にやりたいことが何かわからず、「とりあえず」で進んでいる気がして、そんな中途半端な気持ちを、ウソが苦手な私は隠せなくて。「とりあえず」と「みんながそうしているから」で選んだ道は、私には絶対耐えられないとこれまでの人生ですでに学んでいるのに。それでも他の道に進む勇気が私にはないからどうしたものか、と悩む6月です。
キュラソーとアルバの旅はこれまでの人生の中で、最もワクワクした瞬間の1つだったな、と思う。